文部科学省は、来年度に基礎研究の政策立案の司令塔となる「イノベーション基盤局」の新設を柱とする機構改革を実施することを決めた。 生活に大きな変化をもたらす基礎研究の実現などが狙いで、2001年の同省発足以来初めての大幅な組織改編となる。 現在、同省で科学技術政策を担うのは「科学技術・学術政策局」(科政局)、研究助成などにあたる「研究振興局」、宇宙開発などの「研究開発局」の3局。このうち科政局を廃止し、その機能と振興局の一部機能を統合させたイノベーション基盤局を新設する。微量物質を精密に分析する大型測定装置「SPring―8」(スプリング8)の活用など振興局が担っていた業務を基盤局の担当課に移行させ、戦略的な研究が展開できるようにする。