カメラを首からぶら下げ、散歩するようになって彼是3年が過ぎた。主な被写体は「季節の花」で、これまで撮った枚数は数え切れないが、相変わらず撮影そのものは全く上達しない。 所持する機材もごく一般的な代物で、しかも取説を読まない主義が災いし、未だに機能や使い方がよく解っていない。それでも美しい花は綺麗に写したいし、切り取る画面はバランスの良い構図であって欲しいという図々しい性格なのである。 歩きながら、咲いている花はないかと左右をキョロキョロ見回していると、鳥の鳴き声が聞こえてくる。しかしどこにいるのか判らない。 野鳥の撮影は非常に難しい。先ず鳥と遭遇する必要がある。運よく見つけても距離があったり枝に隠れていたりする。しかも生き物なのでじっとしていない。時折バズーカ砲みたいなカメラを三脚に据え、コーヒーを飲みながら獲物が現れるのを待っている御仁を見かけるが、流石にそこまでやる気力も財力も持ち合わ