この地球はいったいどうなってしまったのだろうか。近年、世界中で指摘されるようになった異常気象による自然災害が、今年も各地で頻発している。干魃(かんばつ)による山火事、集中豪雨による大洪水、火山の噴火、熱波、寒波…。海外通信社からは連日のように、猛威をふるう災害の現場やその爪痕をとらえた世界各国の写真が送信されてくる。 中国の長江(揚子江)中下流域では5月、記録的な干魃に襲われ、世界自然保護基金(WWF)が実施していた湖の水質改善などのプロジェクトに大きな被害が出た。「降雨不足が原因だ。湖水が大幅に減少し、湖の水質や周辺の湿地、渡り鳥の生存に影響を与えている」と、中国環境保護省の高官も警鐘を鳴らした。 ところが6月に入ると一転、長江流域では豪雨による水害が各地で伝えられるようになった。新華社電によると、洪水や土砂崩れなどによる死者は6月20日現在で計175人、行方不明者は計86人に増えた。被