アリ・カリミ選手=ロイター 【カイロ=平田篤央】「イランのマラドーナ」と呼ばれるサッカーのアリ・カリミ選手(31)が15日、イスラム教の定める断食をしていないとして、所属するテヘランのチームを解雇された。イラン学生通信が伝えた。 イスラム教では太陰暦で年に一度の断食月には、日の出から日の入りまで飲食を禁じている。イランは12日から断食月に入っていた。ただ、カリミ選手はアフマディネジャド大統領の側近が仕切るサッカー協会と折り合いが悪いことでも知られ、解雇は憶測を呼びそうだ。 カリミ選手は2004年のアジア最優秀選手で、ドイツ1部の強豪バイエルン・ミュンヘンでもプレーしたことのあるイランのトップスターだ。 昨年6月の大統領選挙でアフマディネジャド大統領の再選を「不正だ」とする改革派の抗議行動が盛り上がった際には、イラン代表として戦ったW杯の予選で、改革派のシンボルである緑のリストバンド