これは海野弘の『ホモセクシャルの世界史』(文春文庫)を読むまで知らなかったが、華麗な女性遍歴で有名なバイロンもホモセクシャルの陣営に属していたようだ。海野によれば、バイロンの愛の傾向が国内にあっては女性に向けられ、国外に出ると男性への愛が解禁され、そのホモセクシャルな生活は周辺にいた匿名の人物によって、バイロンの代表作『ドン・ジュアン』のパロディ『ドン・レオン』として描かれていて、そのようなバイロンの側面に光が当てられ始めたのは一九八〇年代になってからだという。海外でのバイロンの軌跡をみると、ギリシャ、ヘレニズムへの傾倒は明らかで、J・A・シモンズたちの先達であることが明白となる。バイロンのケンブリッジ時代の学友たちの古代ギリシャへの愛とホモセクシャルな関係からして、バイロンたちもまたシモンズなどと同様に、プラトンに魅せられていたのは確実だろう。 実は明治時代の日本において、バイロンとプラ
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