「わが闘争」著作権切れ後も禁書に=注釈付きも取りやめ−ドイツ 【ベルリン時事】ナチス・ドイツ総統ヒトラーの著書「わが闘争」の著作権を保有するドイツ南部バイエルン州は11日、著作権が2015年に切れた後も同書の国内出版は認めず、計画していた注釈付きの発行も取りやめると発表した。 ヒトラーの生い立ちや反ユダヤ主義がつづられたわが闘争は、ヒトラーが1933年に政権を奪取後、ベストセラーとなり、1000万部が発行された。終戦後はヒトラーが住所を置いていたバイエルン州が著作権を保有。ドイツでは著作権が著者の死後70年間守られ、45年に自殺したヒトラーの同書は15年に期限が切れる。 バイエルン州は12年、同書がネオナチの「聖典」となる事態を避けるため、著作権切れ後に学術的な注釈を加えて出版する方針を決めた。しかし、「ユダヤ人弾圧の被害者やその家族と話し合い、いかなる形であっても復刻は甚大な痛みをも