『ブラック企業』という言葉はリーマンショック以降、急激に口にされるようになりました。今迄個別の事例として扱われていた若年層の鬱病・過労死・過労自殺は、ブラック企業による組織的な「若者の使い潰し」という新たな社会問題であることが明らかになっています。ブラック企業に入社する者の中では、激しい選別に伴う集団的なハラスメントや、残業代未払いの長時間労働に苦しめられ、鬱病や離職に追い込まれる人も少なくありません。 ブラック企業の違法行為は、個人の被害にとどまるだけでなく、日本社会と経済全体に悪影響を及ぼします。若者の将来が奪われることで生産性が低下し、合法な他社の利益が不正な競争で圧迫される事によって、日本経済はますます苦しくなるでしょう。長時間過酷労働や鬱病の罹患により、少子化も更に進展してしまう恐れがあります。ブラック企業の蔓延は、日本社会全体の縮小へとつながっていくのです。 more info