解くのに数十万年かかるとみられ事実上、解読不可能とされていた次世代の「ペアリング暗号」を、コンピューターを駆使して148日で解くことに情報通信研究機構や九州大、富士通研究所のチームが成功し18日、発表した。暗号は278桁で、解読の世界記録という。 ネットショッピングや公的機関の電子申請などでは「公開鍵暗号」と呼ばれる暗号が主に使われているが、ペアリング暗号はより高機能で次世代の標準にと期待されている。チームは「ペアリング暗号はもろく、情報通信でデータを暗号化する鍵として使うには、より大きな桁数が必要と分かった。安全な暗号や適切な鍵の交換時期を見極めるのに役立つ」としている。チームは、コンピューター21台を使い278桁のペアリング暗号に挑戦。性能を最大限引き出すプログラミング技術で解読に成功した。