12月12 アミノ酸の名前の由来(1) アミノ酸の名前というのは、化学の授業で丸暗記せねばならないものの一つです。まあこの丸暗記というのは苦痛なものでありまして、化学嫌いを作るひとつの要因であろうと思います。そこで、語源を知ってみれば少しは記憶の助けになるのではないか――ということで、今回はアミノ酸の語源などを(更新のネタに詰まった時は、語源の話題は便利だということもあります)。 最も小さなアミノ酸であるグリシン(glycine、略称GlyまたはG)。これは最近安眠作用があるなどとしてサプリメントとして売られていますが、これを舐めてみた方ならご存知の通り甘い味がします。ということでこの名前は、ギリシャ語で「甘い」という意味の「glykys」から来ています。グリコール、グリセリン、グリコーゲン、グルコース、グリコシドなど糖関連の用語と同じ語源であり、中国語でも「甘氨酸」だそうです。 グリシン