ソウル近郊の京畿道で11日、殺処分した家畜の埋却地を点検する自治体職員=東亜日報提供 【ソウル=箱田哲也】「血が混じっている水が出てきた」――。家畜の伝染病、口蹄疫(こうていえき)が猛威をふるう韓国で、ずさんな殺処分が原因とみられる苦情が住民から相次いでいる。埋められた家畜の体液が土中にしみ出し、地下水や土壌を汚染しているのが特に深刻とみられている。全国で埋められた牛や豚は335万頭以上。韓国政府は、被害を食い止めようと必死だ。 韓国政府は15日、口蹄疫や鳥インフルエンザのために家畜を埋却した場所が全国で4632カ所に上っており、2月末までに埋却地の点検を徹底する、と発表した。 韓国メディアは連日、「水に血が混じって変な味がする」「埋却地から鼻が曲がるほどの異臭がする」といった周辺住民の声を大きく取り上げ、行政の適切な対応を促す。政界では野党も政府の無策ぶりを糾弾。民主党国会議員は、