四捨五入して30歳。酒と歌を愛します。飲み屋で社長と知り合ったのが人生の転機。事実は小説よりも奇なり。 僕の名前はウエダ。今年からシステム開発会社の一員になった。外部研修でJavaを学んだけど、結局よく分からない。メソッドって何? オブジェクト指向って何? そんな状態で、あっという間に1カ月の研修は終わってしまった。正直何ができるのか皆目、見当がつかない。憂うつな気持ちで社内に戻った。 社内研修はこれから続くから、そのとき頑張れればいいよ、と同期のオオタニは慰めてくれた。こいつは大学時代からバリバリプログラムを組んでたから、研修程度のレベルではまったく物足りなかったらしい。 研修所の先生は「このころの実力差なんて1年もすればなくなるもんよ」といっていたが、果たして本当なのだろうか……。いまいち信用できない。 そんな風に思っていた折、会社の創立記念日に新しい人が2人入ってきた。 名前を、ヒラ