■釣り銭預かりサービス、あだに 大阪府南部で店舗を展開していた地場スーパーの倒産をめぐり、約1万3千人の買い物客が債権者となる異例の事態が生じている。スーパーが客の釣り銭をカードに記録して預かり、一定額に達すると預かり額を上回る額面のギフト券と交換するサービスを提供していたためだ。消費者心理をくすぐる“お得なカード”は社会にあふれているが、発行元の倒産時に権利を失うケースも多く、あらかじめリスクを把握しておくことが大切だ。 8月、大阪府富田林市の女性(42)宅に大阪地裁から郵便が届いた。「裁判員裁判の案内かも」。女性は急いで開封し、予想外の中身に驚いた。近所のスーパーの倒産を知らせる文書で、「債権者各位」と書かれていたからだ。 債務者は「スーパーやまもと」(同府松原市)。倒産前は松原、富田林の両市で2店舗を展開し、女性も長年ひいきにしていた。 女性が債権者になった背景には、スーパー