電子書籍時代をにらみ、出版業界が著作権に似た新たな権利を求め、マンガ家から反対の声が上がっている。出版社はネット企業と作家が直接結びつくことを恐れ、マンガ家は著作者としての権利が弱まりはしないかと懸念する。 出版社側が求めるのは、「著作隣接権」という、著作物を流通させた人や団体に与えられる権利だ。 例えばCDなら、著作者である作詞家や作曲家とは別に、歌手やレコード会社などに認められる。 書籍の場合は、最終的な出版物の元となる原版、いわゆる「版面」について出版社が持つ権利を想定する。現在は、書籍をスキャンして配信した海賊版があったとしても、著作者の権利侵害にはなるが、出版社は権利を主張できない。隣接権が認められれば、出版社が直接差し止めを求められる。 これに対し日本漫画家協会は4月、「現段階での出版社への隣接権付与については否定的にならざるを得ない」との見解を出した。 協会関係者は「文字だけ
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