【モスクワ=駒木明義】ロシアのプーチン大統領が、ソチ冬季五輪の公式通信社を務める国営ノーボスチ通信の解体を突然決めた。後継組織として来年1月にも新設される「ロシア・セボードニャ(ロシアの今日)」は、国家政策を世界に伝えることが主な任務となる。ソ連時代さながらの宣伝機関に先祖返りすることになりそうだ。 ノーボスチ通信は大統領出席の国際会議を主催し、外国記者向けの政府高官会見をセットするなど、これまでも政府の広報部門的な役割も担っていた。一方でニュース配信については比較的客観的だと受け止められてきた。 9日に大統領府の公式サイトに掲載された大統領令は、記者らにとっても寝耳に水。ノーボスチ通信の英語版は「ロシアがニュース部門で国家統制を強めることを狙った一連の動きの最新例だ」との記事を配信した。