不器用でも身体を動かすのは楽しい 小学4年生のS君は、注意欠如・多動性障害(AD/HD)の疑いがあり、運動にも苦手さがあります。そのため、神戸市のしあわせ村にある「神戸医療福祉センター にこにこハウス」に月2回療育に通っています。 S君の支援にあたっているのは、診療部リハビリテーション科の作業療法士(OT)である勝原勇希さん。療育の現場で13年間子どもたちの支援を行ってきました。現在、日中OTとして働きながら、夜間、大学院にも通い、中井昭夫さん(武庫川女子大学教授・小児科医)のもとでDCD(発達性協調運動障害)について学んでいます。 作業療法士の勝原勇希さん 午後4時、S君は父親に連れられてくると、ひっきりなしにリハビリテーション・ルームの中を走り回ります。思いつくままにトランポリンに乗ったり、床に転がったり、運動が苦手とは思えないほど活発に動きます。 「協調」という脳機能の発達に課題のあ