はじめに 個人投資家向け金融経済メディアLongine(ロンジン)で、化学セクターを担当している調査部アナリストの石原耕一です。 株式市場が注目するのは企業業績、配当などだけではありません。経営者の質、可能性をもっとも重要な要素として注視しています。特に経営者の交代は株価に大きなインパクトをもたらすケースが多々あります。 2016年4月26日に化学セクターで最も時価総額の大きい信越化学工業(4063)の決算発表がありましたが、同時に社長交代の発表も行われました。ただし、金川会長は続投します。これをどのように読んだらいいのでしょうか。 新社長の斉藤氏60歳、会長の金川氏90歳で新体制スタートへ 信越化学工業(4063)は、4月26日に2016年3月期決算を発表しました。実績は前期比+13%の営業増益と順調な決算となりました。同時に社長交代の発表も行いました。6月29日の定時株主総会で承認後、