旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)は30日、リゾート施設「ハウステンボス」(長崎県佐世保市)を運営する同名会社の全株式を、香港に拠点を置く投資会社「PAG」に売却すると発表した。HIS以外に地元企業が保有する株式を全てハウステンボスに売却することも発表された。売却総額は約1千億円。HISは資産売却により、新型コロナウイルス禍で悪化した財務の立て直しを図る。 ハウステンボスの株式はHISが持つ66・67%のほか、残り33・33%を九州電力や西部ガスホールディングスなど地元5社が保有。5社分をハウステンボスが買い取る形にした上で、9月末にHISが全ての株式をPAG系の特別目的会社に譲渡する。 売却額はHISの保有分が666億円。地元5社の保有分は292億円とされる。ハウステンボスの従業員の雇用は原則維持されるという。 HISはPAGが平成25年に大阪市のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・