藤沢数希氏が私のブログ記事を引用していうように、理科系のもっとも偏差値の高い学生が医学部に行くのは、科学技術の振興が必要な日本では深刻な社会的浪費である。もちろん先端医学の研究開発は重要だが、大部分の医師は開発された技術を使って診察・治療を行なうオペレーターであり、数学や物理のむずかしい勉強は必要ない。 弁護士も同じである。民事訴訟による賠償はゼロサムの所得移転で、弁護士費用は誰の得にもならない死荷重である。もちろん、これは弁護士が不要だという意味ではなく、法的な紛争解決を円滑に進めて法務コストを減らす制度設計は重要だ。そのためには弁護士免許を廃止して資格認定にし、ADR(法廷外紛争処理機関)によって「司法の民営化」を進めることが望ましい。 医師や弁護士の所得(および社会的地位)が高いのは、フリードマンが指摘したように、彼らのギルドの歴史が古く、その既得権が強固に守られているためだ。免許で