自称経済学者の池田信夫は相変わらずトンデモ経済学を唱えている。 (http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51683386.html) 「読んではいけない」のリストも最近はリフレばかりになったので、もうこの種の本は読む気がなかったのだが、ネタとしておもしろいので、つい買ってしまった(リンクは張ってない)。 著者(岩田規久男氏)によれば、日本経済のすべての悪はデフレが原因らしいが、その理由が支離滅裂だ。たとえば「デフレで雇用は悪化する」という根拠として、2005〜9年に実質賃金が下がったという統計が示されている。この原因は労働需給が悪化して名目賃金が下がったからで、ごく当たり前の現象だ。デフレが企業収益を悪化させるのは、名目賃金に下方硬直性があって実質賃金が上がる(と著者は他の本で何度も書いている)場合で、実質賃金が下がるならデフレの弊害はない。予想さ