インターネット上で決済などに使うID(個人識別)番号とパスワードを盗まれる被害が相次いでいる。全国の警察が摘発した不正アクセス禁止法違反事件は、二〇一三年に過去最高になった。しかし日頃のちょっとした工夫で被害を防げると専門家は指摘する。その方法とは-。 昨年三月、岐阜地裁であった不正アクセス禁止法違反事件の判決。同罪に問われた中国籍の男は、約三十万人分の大手通販サイトのIDとパスワードを第三者から入手。このうち七人から、八万円相当のポイント(サイトで使える通貨)を自分名義の電子マネーに交換したと認めた。公判で検察側は、起訴された以外にも二百七十万円相当を盗んだと指摘した。