「平成」とは何だったのか もうすぐ終わる「平成」という時代は、この国でも外国人が大きく増えた「移民の時代」として記憶されることになるだろう――。 「昭和」の実質的な終わりを昭和63年とすると(昭和64年は7日で終わった)、その年の在留外国人数が94万人で100万人にも満たなかったということは今こそ思い起こされるべき事実だと思う。 なぜなら、直近の在留外国人数は260万人を超え、数年以内に300万人を超えることがほぼ確実だからである。平成とは、在留外国人が3倍近くに増えた時代だったのだ。 ここに事実だけを並べてみたい。 バブル全盛の昭和63年当時、日本で暮らすベトナム人は5千人にも満たなかった。ブラジル人もわずか4千人強、ネパール人に至っては380人しかいなかった。 それが、昨年6月時点ではそれぞれ29万人(61倍)、20万人(47倍)、9万人(225倍)へと大幅に増加している。 国会図書館