タグ

ブックマーク / saebou.hatenablog.com (3)

  • 最も応援上映してはいけない映画~『主戦場』 - Commentarius Saevus

    『主戦場』を見てきた。日系アメリカ人であるミキ・デザキが監督をつとめたドキュメンタリー映画で、従軍慰安婦をめぐる論争を扱ったものである。 www.youtube.com 全体的に非常にわかりやすく、テンポのいい編集でエンタテイメントらしく作られたドキュメンタリーである。マイケル・ムーアみたいに監督が出てきて面白おかしく自分の意見を主張したりするというわけではないのだが、編集などがいちいち気が利いており、見ていて飽きない。デザキ監督がこういう映画を撮ろうと思ったのは、日でネット右翼に攻撃されたことがきっかけだそうだ。 基的にはいろいろな人にインタビューしているだけなのだが、否認主義者たちが人たちは冷静に話しているつもり…なんだと思うものの、学問的議論どころか倫理的に問題がある発言を(自分たちはまともな主張だと思って)連発しており、笑うしかないようなところがたくさんあった。サンフランシス

    最も応援上映してはいけない映画~『主戦場』 - Commentarius Saevus
  • 画面の全てが女の心を映す〜『キャロル』(ネタバレあり) - Commentarius Saevus

    トッド・ヘインズ監督の新作『キャロル』を見てきた。原作はパトリシア・ハイスミスの『キャロル』である。とにかくびっくりするくらいよくできている映画だ。 1952年のニューヨークを舞台に、ふたりの女性の恋を描いた映画である。離婚を控えた美しい中年女性キャロル(ケイト・ブランシェット)がデパートで働く写真家志望の若い娘テレーズ(ルーニー・マーラ)と出会い、恋に落ちる。ところがキャロルの夫であるハージ(カイル・チャンドラー)が独占欲を発揮し、キャロルの性的指向をネタに娘リンディの親権を奪おうとしはじめる。キャロルは窮地に陥り、一度はテレーズと別れようとするが… まず、監督であるトッド・ヘインズのこだわりがすごい。全体的にどの画面も完璧に美しく50年代風で、かつ意味のあるものに見えるよう計算し尽くされており、たいしたことが起こらないような場面でも細部まで緻密なので観客は気が抜けず、はっきり言って見て

    画面の全てが女の心を映す〜『キャロル』(ネタバレあり) - Commentarius Saevus
  • 今回の連載は「あなたに文学が何だか決める権利はない――福嶋亮大「文壇の末期的状況を批判する」批判」です - Commentarius Saevus

    wezzyの今回の連載記事は「あなたに文学が何だか決める権利はない――福嶋亮大「文壇の末期的状況を批判する」批判 」です。これは私がふだんからすごくイヤだなと思っていたこと、つまり文芸批評界隈に蔓延する近代小説中心主義と男性中心主義について書いたもので、複数の論考の古典軽視、非小説ジャンルの軽視、歴史軽視を問題にするものです。 文学の定義に関する議論なのですが、私の論考では完全にシンプルに「主に言語を用いる芸術」と定義しています。「主に」としたのは、演劇とか絵とかは、かなりの部分が言語であっても、言語でない表現手段が入ってくるからです。 なお、これを書いていて思ったのですが、この論考はかなり自分でも不思議な内容だと思う…というか、古典をきちんと評価し、文学の可能性を信じようというある意味では超オールドスクールなことをしているにもかかわらず、理論的にはポストモダンというか、静的な区切りなど

    今回の連載は「あなたに文学が何だか決める権利はない――福嶋亮大「文壇の末期的状況を批判する」批判」です - Commentarius Saevus
    Jcm
    Jcm 2018/11/17
    “つまり記述的な態度をとればかなりいろんなものが文学を名乗っていて文学として研究されているのは自明なんだし、「こんなのは文学じゃない」などとは言ってはいけないということを信じて研究や批評をしてきた”
  • 1