秋田県大館市は2008年12月,市庁舎にIP電話を導入したことを公開した。同市は2005年6月に1市2町が合併して現在の大館市となった。以前の市と町の庁舎を有効活用するため分庁舎制をとっていたが,8庁舎9事務所間の連絡を公衆回線で行っていたため「多大な電話料金が生じていた」(大館市)。2006年,本庁舎の構内交換機を交換する時期に合わせ更新を検討した。電話料金の削減を狙いIP電話を検討したが,ベンダーからの見積もりは約2億円。電話料金の削減をあきらめて従来と同じアナログ交換機を更新する場合でも約2000万円との見積もりだった。 このとき,自前でのIP電話導入を提案した職員がいた。前述の中村芳樹氏である。中村氏は同市商工課の職員。電話網を担当する総務課ではなかったが,趣味で中学生のころからパソコンを使っており,独学でプログラミングも学んでいた。市でIP電話の導入を検討していることを耳にした中
総務部門の悩み 総務部門が日常行っている業務は多岐にわたっている。このため広範囲な知識を必要とするが、実際には間接部門ということでそれぞれの専門スタッフを置くことはできず、1人で何役もの仕事をこなすのが当たり前の状況である。 そのような中で、ファシリティ、特に通信設備(回線含む)についても、総務部スタッフは専門的な能力を求められる状況となってきている。従来、総務部門での通信設備といえば電話交換機の設定・運用がメインだった。が、この世界もインターネット技術が多く取り込まれてきており、『IP電話』や『IPセントレックス』のキーワードや、コスト削減の情報がはんらんしている。総務部内の限られた人員で日常業務と技術的専門知識を必要とする業務を行っていくことは、技術革新の速い今日の大きな悩みとなっている。 そこで、以降はあるネットワークインテグレーションを主とする会社を例に話を進めたい。この会社では、
「Spring VON 2007」が3月19~22日に米国サンノゼで開催された。Linuxをはじめ、オープンソースの「Asterisk」の導入に必要なソフトウエア群をパッケージ化した「AsteriskNOW」が紹介され、来場者の注目を集めた。TV電話関連の端末やソフトウエア、サービスが多く出展されていた。「SIP=標準」を感じさせるイベントであった。 今回は3月19~22日に米国サンノゼで開催された「Spring VON 2007」をレポートする。VONはVoIPに特化したトレード・ショーで、SIP関連の商品やサービスが最も多く展示される(写真1)。200社を超える企業の展示と50以上のコンファレンスがあり、8000人を超す来場者があったと報告されている。筆者は昨年に続いて、2度目の訪問となる。 展示会場では、オープンソースのIP-PBX「Asterisk」関連の製品を出展する米Digiu
印刷する メールで送る テキスト HTML 電子書籍 PDF ダウンロード テキスト 電子書籍 PDF クリップした記事をMyページから読むことができます Microsoftの関係者であるJeff Raikes氏は2007年の春に、VoIPが今後数年間でハードウェアベースからソフトウェアベースへと移行し、それによって企業向けVoIPのコストが大幅に低下すると予測した。このコラムでも2007年1月にVoIPに対するMicrosoftの取り組みについて取り上げたが、そのときの予想どおり、その後さまざまな変化が起こっている。Microsoftは新製品「Office Communications Server(OCS)」を引っさげて、VoIP市場へと大々的に参入しようとしている。 OCSの機能にはVoIP関連以外のものも含まれているが、VoIP機能はOCSの大きな部分を占めている。OCSは「Liv
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