■沈没から70年の10月25日 先の大戦末期の昭和19(1944)年10月25日、フィリピン沖で沈没し、440人とされた全乗組員が死亡した軍艦「多摩」の初めての慰霊祭を斎行するため、同艦ゆかりの大國魂神社(府中市宮町)と氏子青年崇敬会が準備を進めている。沈没から70年の節目の年に当たる今年10月25日に乗組員の御霊(みたま)を鎮め、恒久平和を祈る。遺族、関係者らにも参列を呼びかけようと各方面に連絡してきたが、資料不足で作業は難航している。(三浦恒郎) ◇ 同艦は多摩川にちなんで命名された軽巡洋艦で、多摩川が流れる武蔵国の総社である大國魂神社が艦内に分祀(ぶんし)されていた。昭和17、18年にかけて北太平洋アリューシャン列島のキスカ島攻略作戦、同島撤退作戦、南太平洋のラバウル輸送作戦などで活躍したのち、フィリピン沖で米潜水艦の魚雷攻撃によって沈没した。 全