世界3位のパソコン(PC)メーカー、台湾のエイサーの創業者、スタン・シー氏(64)は、パソコン産業が減速するなかで5年以内にテレビや電子書籍市場に参入する方針を表明した。 シー氏はこのほど、台北のオフィスでインタビューに応じ、「パソコンは成熟産業」と指摘した上で、「パソコンからテレビへ拡大する余地はある」と語った。 ◆「差別化」できるか エイサーは、成長するテレビや電子書籍市場で先行する韓国のサムスン電子や米アマゾン・ドット・コムのライバルとして名乗りを上げようと考えている。 今年、2001年来で初めてPCの売上高が減少すると予想されるなか、PC事業以外への拡大をもくろむ。 元大証券(台北)のビンセント・チェン氏は、エイサーが他事業での成功を収められるかどうかについて「疑問視せざるを得ない。ビジネスモデルは異なるし、(PC産業と)テレビ産業ではまったく質が違ってくる」と