佐藤順一の昔から今まで（５）『機動戦士Ζガンダム』と『メイプルタウン物語』 | WEBアニメスタイル
小黒 『ステップジュン』の放送中に、ペンネームで『機動戦士Ζガンダム』(TV・1985年)の絵コンテを描かれてるわけですね。 佐藤 そうです。富野（由悠季）さんに、僕の仕事のサンプルとして送られたのが『ステップジュン』２話のコンテだったので、その時期で間違いないです。 小黒 これはどなたからのご紹介だったんですか。 佐藤 オファーをくれたのは、バンダイビジュアルにいた高梨（実）さんだと思いますね。高梨さんは『メモル』を観て「こいつ面白そうだな」と思ってくれていたようで、サンライズの内田（健二）さんから「誰かいない？」と聞かれた時に、僕を推してくれたんじゃないかな。この縁がゆくゆくは『ユンカース・カム・ヒア』(劇場・1995年)に繋がるんです。 小黒 なるほど。東映の研修生は他所の仕事をするのはマズかったんですか。 佐藤 基本的には、そうですね。『Ｚガンダム』の前に芦田（豊雄）さんがやってい
第455回 菊と黒 | WEBアニメスタイル
とりあえず、 『てーきゅう（７期）』第77面「先輩とテッド」を是非観てください!! 原作既読の方はご存知かと思いますが、冬眠寸前に突如公園に現れてタバコ吸ってる関西弁をしゃべるクマに、かなえとまりもが遭遇する話です。前々回（だっけ？）でも少し話題にした プロレスラーの菊タローさんがクマ役を好演してます！ もう最高!! アフレコの時は音響スタッフ全員で大爆笑でした。ご自身がリアルに大阪出身で、笑いのツボを押さえた「天然な関西弁」、しかも前日朝まで繰り返し繰り返し練習してきてたので、本番当日は本編一気に（『てーきゅう』シリーズは台詞一言一言録るのが常なんです）テイク１でほぼＯＫ。実際テイク２をいただいたのも２〜３カ所だけ！ むしろ巻き過ぎた（早口過ぎた）ぶん、 アドリブも入れてきました！ そして収録後「この後暇なんで〜」と後に控えてた三森すずこさん（かなえ役）と鳴海杏子さん（なすの役）の録りの
第405回 画が動くって | WEBアニメスタイル
最近、新人の原画指導をしてて、こーゆー事言うと「お前アニメーターとしてどうよ？」と怒られそうですが、切に思うのです。 「画が動く」ってそんなに面白いのでしょうか？ と。いや、もちろんそれを生業とするわれわれはそれを言ったら始まらないでしょうし、少なくとも自分はそこに活路を見出して作品を作ってます。でも視聴者の方々が皆「画が動いてる」だけで喜ぶはずがあるわけないでしょう！ って話。それこそ50年前にアニメーションを観た方は「画が動いてる、スゲー！」と感動もしたはずですが、果たして現代の若者である20代の新人アニメーターの中で「動く画を観て歓喜した原体験」を持ってる人、何人いるんでしょうか？ だって白状すると俺自身でも「画が動くだけ」で満足した原体験などありません。『未来少年コナン』だって『宝島』だってあくまで、 「画で語ったドラマ」だから感動したのであって 「画が動くだけ」で感動したのではな
第395回 ……で、何分よ？ | WEBアニメスタイル
まだタイトルは言えませんが、某作品のＥＤアニメーションを完成させ納品しました！ 仕事をいただけるのは大変嬉しいのですが、ＯＰやＥＤって所詮１分30秒。コンテ切って作画をチェック（原画修正）までで１ヶ月あるかないか。つまり、アニメファンの方々が語りぐさにするほど凝って作る事も深い深いメッセージ性を込めまくる時間などもーとーありません。もっとぶっちゃけるとＯＰやＥＤを１本やったくらいでは１ヶ月食えません（むしろ本編のコンテをバンバン上げまくってる方が儲かるんです）。なのに誰が言ったのか「ＯＰ・ＥＤは一流アニメーターのみが我がモノにできる到達点」的に思ってる新人がいます。その新人にＯＰ・ＥＤのギャラを教えると誰もが「そんなに安いんですか？」と。まあ、こーゆー事ばっか言うのもアニメ業界まわり（スタッフやアニメジャーナリズム、そしてアニメファン）に根強くある間違った手柄の分配を少しでも直したいからで
第418回 G.Wとライブ | WEBアニメスタイル
ま、前回のようなお話でG.Wも納品目指して仕事仕事の毎日だったわけですが、そんな中にも息抜きは必要！ というわけで 花澤香菜 live 2015「Blue Avenue」〜日本武道館 に行ってきました。映画の試写会同様、花澤さんのマネージャー様、アニプレックス様より招待していただきありがとうございました。 笑いあり涙あり感動ありのとても元気なライブでした!! あれだけ大勢のお客さんを満足させる事ができる才能と、普段アフレコでご一緒できるなんて光栄な事なんだ！ と思いました。所詮アニメは脚本・コンテ・作画・撮影で完成させ、お客さんに見せて喜んでる顔を見られるまで最低２〜３ヶ月は要する「仕込み」のエンターテイメント。実際お客さんに観ていただいてる時は、もう次の作品を作ってるため、喜んでる顔は各々想像するしかありません。でもライブは、目の前のお客さんがリアルタイムで反応してくれるので、パフォーマ
第336回 アニメ『てーきゅう』の作り方（余談） | WEBアニメスタイル
皆さん、アニメ『てーきゅう』第３期用キービジュアルはご覧になられましたか？ 今回はそのキービジュができるまでのヨモヤマ話。まず最初に言っておきたい事は キービジュアルひとつとっても、なんの縛りもなく勝手に自由に描かせてもらえる画なんてない！ と。スポンサーさんや委員会方面から「今回は○○な感じで描いてもらえます？」という注文は必ずあるもので、それに応えるのがプロというもの！ 以前、俺が少し関わったアニメーターで、自身の上げたラフに委員会から修正依頼が出た際に、頭を抱えて「う〜ん、これが分からんとは、今回のメーカーさんはおバカさんなようですねぇ〜」と言って、「自分の描いたものに絶対注文を入れさせないのがプロのテクニックなんですよ！」と注文に応える力量がないご自身を正当化して修正から逃げまわってた人がいました（その方はラフを「直します、直します」と直すフリをして逃げまわったあげく、締め切りギリ
第332回 アニメ『てーきゅう』の作り方（28） | WEBアニメスタイル
ま、前回のような感じで「すでにドラマ化されてた第15・16・17面をアニメ化する」事に決定したわけなんです。で、第15面は合宿の始まり。冒頭の「ググっただけ!?」は笑いました。あと、まさか頭からラストのオチまで「合宿→合体」で貫くとはさすがルーツ先生だ！ と。バス停でのショ○カーもどきの「イー！」から、まりもの「合体するんやろ、がったイー！」は花澤香菜さんのアドリブです。つまり「合体」の「い」と「イー！」をかけたんですね（って説明してゴメンナサイ）。そして何といっても 猫○ス!? でしょう！ もちろんこのネタも原作のまんま、某日本一有名なアニメ会社の世界一有名な某アニメ監督によるオリジナル劇場アニメが元ネタです。バス車内に入ってカマすまりもとかなえのリアクションなどはオリジナルの『となりのナントカ』が公開された当時、中学生だった自分が冗談でネタにしてた「ノミがいて痒くて変な臭いがしそう！（
1
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く
第437回 濁します！ | WEBアニメスタイル
板垣伸のいきあたりバッタリ！ | WEBアニメスタイル