来年(平成28年)度の防衛費概算要求額が5兆911億円と過去最大の要求額となった。本年度当初予算に比べて2.2%増加しており、4年連続で国防予算は増加することになる。 概算要求の詳細な内容が伝わる以前の段階ではあるが、米軍関係者の間では日本の国防予算の額ならびに増加率に関してちょっとした議論がかわされている。 日本周辺の軍事情勢に関心を持っている人々の間で、日本がMV-22ティルトローター輸送機、F-35A戦闘機、AAV7水陸両用強襲車、E-2D早期警戒機、グローバルホーク無人偵察機などのアメリカ製高額兵器を多数調達することになっているのは周知の事実である。このような高額兵器の“買い物リスト”を承知しているため、日本の国防費が増大していくのは当然と思われており、アメリカをはじめ世界的に国防費が圧縮傾向にある中で日本の国防費が“順調”に増加していることに疑問を感じている人々は見当たらない。