【ソウル=桜井紀雄】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は12日、訪韓中の国際サッカー連盟(FIFA)のインファンティノ会長と大統領府で面談し、2030年のサッカー・ワールドカップ(W杯)について、「北朝鮮や北東アジアの隣国と共催できれば、平和醸成の助けになる」と述べ、北朝鮮を含め、日本や中国との共同開催を提案した。聯合ニュースが伝えた。 インファンティノ氏は「文大統領のビジョンを尊重する」とし、今後の訪中で「習近平国家主席の反応も見てみたい」と応じたという。文氏は、五輪などスポーツ交流を通じた南北関係の改善策を掲げている。 北朝鮮や日中との4カ国共催案は韓国サッカー協会の鄭夢奎(チョン・モンギュ)会長が提起した。ただ、大統領府側は、文氏の発言は日中などとの共催を公式に宣言したわけではないとしており、他の3カ国が応じる保証もない。