キャプテンの小笠原満男が貴賓席の前で優勝カップを掲げ、ゴール裏を真紅に染めたサポーターが咆哮する――。まるでデジャヴのような、すっかり見慣れた光景だった。 それもそのはず、2006年のナビスコカップ決勝でジェフ千葉に敗れて以降、昨年までの8年間で鹿島アントラーズはカップ戦(ナビスコカップと天皇杯)決勝の舞台に4度立っているが、そのすべてで戴冠し、今年のナビスコカップのタイトルも掴んでみせた。 ファイナルの戦い方を熟知しているチーム――。わずか2シーズン、タイトルを掴めなかっただけで大問題となる、常勝チームたるゆえんだろう。 浦和レッズを下した'11年のナビスコカップ決勝でも、清水エスパルスを振り切った'12年の同決勝でも、際立ったのは、相手の出方を見定め臨機応変に戦って勝負を決める老獪さだった。 だが、この日の鹿島は、ひと味違った。 序盤からガンバ大阪に息つく暇を与えぬ怒涛のラッシュを仕掛
![何度でも甦る鹿島、ナビスコ杯優勝。2年間の世代交代が実り、黄金期へ。(飯尾篤史)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/f0bd9e70db6dba7b01324d56d474fafa9f9f6adf/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnumber.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F4%2F6%2F-%2Fimg_46fafe2d2d7724a84f83a0bacac57a6179396.jpg)