書店へ行くと「著者サイン入り」の本が並んでいることがある。 あれを見る度に、デビュー前の私は「かっこいい!」と思っていたものだ。 回覧板や宅配便の受け取り、転居の手続きやその他諸々以外で、”サイン”を求められる機会はほとんどない。 ところが、ライトノベル作家になると、時々そのような機会がある。 ・新刊の発売 ・メディアミックスが発表された際の大増刷 ・サイン会 ・書店への挨拶巡り 問題となるのは、四つ目の「書店への挨拶巡り」である。 「書店にサイン本が並ぶ」ことは、いいことだ。 お客さんの目に止まるし、サイン本を好んで買う人でなくても、注目されている作品だということが脳裏へすり込まれる。 しかし、だ。 「サイン本を書きたいから書店へ飛び込み営業へ行こう」という新人ライトノベル作家諸氏には、少し待って頂きたい。 サイン本にはメリットも大きい。ならば作家はこう考えるべきだ。 「何で皆、もっとサ