箱根に巨大美術館ができるらしい――。関係者からの情報をもとに3月某日、箱根の小涌谷を訪れた。 現場は温泉アミューズメント施設「箱根小涌園ユネッサン」と隣接する一等地。一帯は、「彫刻の森美術館」や「箱根美術館」など、競合美術館がひしめく、日本でも有数の美術館リゾートとして知られる。 しかし、国道1号線に面する3メートルほどの高いフェンスと、険しい山の斜面に阻まれ、建物の概要を把握するのは難しい。見上げるとクレーンが忙しそうに動き、着々と工事が進んでいる様子がわかる。警備員の目を盗んで、フェンスの隙間に目を凝らした。すると――。 視界には、鉄筋むき出しの巨大建造物が飛び込んでくる。「屋根」がついているところから察すると、完成後は和風の美術館になるのだろうか。鉄筋の分量もかなり多い印象だ。箱根が地震多発地帯だから、堅牢に作っていると推測される。 「一体、何ができるんだ」「もしかして、巨大リゾート