2009年1月12日のブックマーク (2件)

  • 公共圏と親密圏(その2) - 社会学者の研究メモ

    前回の著作で私が出した仮説は、こうだった。 親密な関係(ランダムではなく特定の人物との関係を積み重ねていくタイプの関係)には、メンタルな満足を効率的に産出するという合理性がある。だから市場や政府による配分原理が適用される公的世界とは別に親密な関係の領域は残っているし、これからも政府や市場に回収されずに残るだろう。 たとえば悩みを共有したりすることから得られるメンタルサポートは、人の幸福度に強く影響することがわかっている。そして、こういったサポート関係は市場や政府から供給される匿名的(交換可能)なサービスから効率的に提供されない。一般に匿名的関係からは効率的に提供されないサービスのことを親密財と呼ぶとすると、公的配分原理は親密財の供給に失敗する。(市場が供給に失敗するのが公共財で、これは政府が供給する。市場も政府も供給できないものが親密財。) ...ただまあ、仮説なんですけどね。しかしゼリザ

    公共圏と親密圏(その2) - 社会学者の研究メモ
    K416
    K416 2009/01/12
    「親密な関係には、メンタルな満足を効率的に産出するという合理性がある。だから市場や政府による配分原理が適用される公的世界とは別に親密な関係の領域は残っている」/面白い。パットナムの話についても期待。
  • 公共圏と親密圏(その1) - 社会学者の研究メモ

    The Purchase of Intimacy 作者: Viviana A. Zelizer出版社/メーカー: Princeton Univ Pr発売日: 2007/03/26メディア: ペーパーバック クリック: 1回この商品を含むブログ (2件) を見る 上記のは、アメリカでは有名ヴィヴィアナ・ゼリザー(Viviana Zelizer)の新しい。ゼリザー*1は「経済現象の社会学的説明」をしたいくつかの業績で知られている。田村祐一郎先生による邦訳もひとつある。 邦訳がないでよく読まれているものには以下のがある。 1987 Pricing the Priceless Child: The Changing of Social Value of Children 1994 The Social Meaning of Money いずれも丁寧な文献資料調査を通じた研究で、定評がある。

    公共圏と親密圏(その1) - 社会学者の研究メモ
    K416
    K416 2009/01/12
    ゼリザーに欠けている「「なぜ人々は経済的取引と親密性が出会う場所では関係の定義に特別の注意を払い、またなぜそれがうまくいかない場合は当惑するのか?」という問い」/おもしろそう。次のエントリへ続く。