ジャパンディスプレイの業績が悪化している。2016年4~6月期の連結営業損益は、従来予想の10億円の黒字から一転、35億円の赤字に落ち込んだ。売上高の5割強を占める米アップルの販売失速が大きく影響。アップルの戦略に振り回される同社の苦悩が浮き彫りになっている。 「お約束していた数字が守れず、本当に申し訳ありません。不徳の致すところです」 液晶パネル大手、ジャパンディスプレイ(JDI)の本間充会長兼CEO(最高経営責任者)は9日、都内で開催された決算説明会の冒頭でこう述べた。2016年4~6月期の連結営業損益は従来予想の10億円の黒字から一転、34億円の赤字(前年同期は22億円の黒字)となった。業績不振の理由について、「中国で売り負けてしまったことと、欧米向けの顧客の需要減少が影響している」(本間会長)と説明。「欧米向けの顧客」が米アップルのスマートフォン(スマホ)iPhone向けであること