フランスで「日本式」マンガが売り上げ過半数を占めるように さて、フランスやその隣国のベルギーにおいては、「バンド・デシネ」と呼ばれる独自の漫画文化が存在してきた。バンド・デシネ由来の人気キャラクターとしては、タンタンやスマーフなどが日本でも知られている。 このバンド・デシネに、日本式のマンガ、さらにマーベルなどに代表されるアメリカの「コミックス」を合わせたものが、一般に世界三大漫画文化として並び称されてきた。 しかし近年、日本のマンガの人気は拡大する一方であり、この勢力図に変化が生じている。 約30年前に日本のマンガがフランスに本格上陸して以来、ついに今年はじめて、同国におけるこれら3種の漫画の売り上げ総額の過半数を、(日本式の)マンガが占めるようになったのである。マンガはコミックスやバンド・デシネよりも販売価格が安いため、売り上げ冊数で比べると人気の差はさらに顕著である。 国境を超える『