フランス南東部のヴァール県に、ブリニョールという小さな町がある。10月13日にこの町で起きた出来事は、フランスだけでなく欧州全体を震撼させた。 大政党、FN封じ込めに失敗 人口約1万5000人のこの町で行われたヴァール県議会の補選で、極右政党(FN)のロラン・ロペス候補者が53.4%という驚異的な得票率で当選したのだ。今回の選挙の投票率は45%と低かったが、FNだけは支持者を投票所へ動員することに成功した。 FNのマリーヌ・ル・ペン党首は「素晴らしい勝利だ。この選挙結果は、政治を変えたいというフランス国民の意志をはっきり示した。保守政党のUMP(国民運動連合)とリベラル政党の社会党(PS)は共闘して我々の躍進を防ごうとしたが、失敗した」と述べた。 この県議会補選は、1回目の選挙で当選者が決まらず、決選投票になった。ここで社会党は支持者に対して、UMPの候補者に投票するよう呼びかけた。大政党