2つの直交位相振幅は、互いに位相が90 ずれた振幅を表すので、直交位相振幅スクイーズド状態を発生するには、位相に敏感な利得を持つ非線形光学過程が用いられる。それには、第2次高調波発生やその逆過程であるパラメトリック増幅といった2次の非線形過程と、四光波混合などの3次の非線形過程がある。これらの光学過程が位相に敏感な利得を持つことは、Maxwell方程式を用いた通常の非線形光学の議論で確かめることができる[16]。 という関係を満たす三つのモードを考え、 電場の複素振幅 を次式のように導入する 。 パラメトリック過程は、次の方程式によって記述できる。 = -igA_2^*e1.8ex = +igA_1e1.8ex ここで、 は2次の非線型感受率である。 これらの式の解は以下で与えられる。 A_1(z) = gzA_1(0)-i e^i gz A_2^*(0) A_2^*(z)=gzA_2^*
著者:黒澤 宏 頁数:328頁 ファイル形式:PDF ファイルサイズ:約1.7MB レーザーの欠点を補う非線形光学についてやさしく解説 本書について 刊行趣旨 レーザーの発振波長は、波長の全範囲にわたって存在しているわけではない。飛び飛びの波長しか存在していないのがレーザーの特徴であり欠点でもある。この欠点を補う切り札とも言えるのが、非線形光学であり、本書ではこの非線形光学について14章にわけ出来る限り平易に解説を行っている。 読者対象 レーザー関連技術業務従事者、レーザーの基礎をみっちり勉強したい方、再度レーザーの勉強を始めてみたい方。 著者紹介 昭和21年3月生まれ。工学博士・宮崎大学名誉教授。真空紫外光、超短パルスレーザー、シンクロトロン放射光などの光の応用を幅広く研究。 目次 第1章 非線形光学事始め 1. はじめに 2. レーザー光の性質 3. 非線形光学とは 4. 物質と光 5
1. はじめに レーザは、光ディスクやホログラフィー等の書き込み、読み出し、レーザープリンター、レーザーライトショー等、現代の画像入出力機器の要素部品として不可欠となっている。画像表示分野においても、直接偏向変調した3原色のレーザー光の投射方式、液晶による変調像の投影方式、蛍光スクリーンへのレーザー光投影方式等、その特徴に沿った各種装置に応用されている。また、更に短波長の紫外レーザー光は、その高いフォトンエネルギーにより3 原色の蛍光発光が可能であり、表示機器への適用が考えられる。 従来、この分野で主に利用されてきたレーザーは、HeNeレーザー(波長633nm)、Ar+レーザー(488nm、515nm 他)、Kr +レーザー(647nm、568nm)、HeCd(442nm)レーザー等の可視域発振のガスレーザーである。これらは、その需要に基づく技術開発の歴史を経た比較的完成度の高い光源である
非線形結晶 当社では、CLBO結晶やLBO結晶を初めとする非線形結晶を素材の調達から加工、成膜までを社内で一貫して行っています。また、御支給素材の加工やレーザーで損傷した素子の再加工再コートも行っており、導波路タイプの波長変換素子の端面研磨のような加工も行っています。 潮解性のある素材の加工は、社内の低湿度室で行い、湿度対策した梱包で出荷しております。 非線形結晶は、レーザー光の波長を変換するために使用される結晶です。代表的な使い方を下図に示します。 図1はYAGレーザーから発振した波長λ=1064nmの光をKTP結晶でλ=532nmに変換し(SHG)、さらにCLBO結晶でλ=266nm(FHG) の光に変換している例です。 図2はYAGレーザーから発振した波長λ=1064nmの光をLiB3O5結晶でλ=532nmに変換し(SHG)、さらにLiB3O5結晶でλ=1064nmの光とλ=532
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