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  • 私家版・世界幻想短編集十選 : 奇妙な世界の片隅で

    寡聞にして知らなかったのですが、どうやら巷でいろいろな「十選」が流行っているそうです。「世界十大文学」を皮切りに、自分の好みの「十選」を挙げるという試み、なかなか面白そうなので、僕もちょっと考えてみました。 自分のいちばん好きなものは、と考えると、やっぱり短篇。あとジャンル的には「幻想小説」ですね。ということで、幻想的な要素のある短編集から選んでみました。 E・T・A・ホフマン『ホフマン短篇集』(池内紀訳 岩波文庫) まずは、ドイツ・ロマン派の幻想作家ホフマンの作品。基的にはどの作品でもいいんですが、訳の素晴らしさとバランスの取れたセレクションでは、この岩波文庫版が随一でしょう。 フロイトがとり上げたことでも有名な、元祖サイコ・ホラーともいうべき『砂男』、ユーモアと切なさが同居する音楽奇譚『クレスペル顧問官』、この世ならざるヴィジョンが美しい、鉱物幻想小説『ファールンの鉱山』など、傑作揃

    私家版・世界幻想短編集十選 : 奇妙な世界の片隅で
  • 目で見る幻想文学  フランツ・ロッテンシュタイナー『ファンタジー(幻想文学館)』

    私見では、ミステリやSFに比べて、いわゆる「幻想文学」に関する入門書・ガイドブックは、日では少ないように思います。狭義のホラーやファンタジーに絞れば、例えば荒俣宏『ホラー小説講義』(角川書店)、尾之上浩二編『ホラー・ガイドブック』(角川ホラー文庫)、石堂藍『ファンタジー・ブックガイド』(国書刊行会)、小谷真理『ファンタジーの冒険』(ちくま新書)などの名前が挙がってきますが、広い意味での「幻想文学」の入門書となると、なかなか見当たりません。強いてあげるなら、「幻想文学」編集部編『幻想文学1500ブックガイド』(国書刊行会)などがそれに当たるのでしょうが、名著であるのは確かだとしても、入門書というのとは、ちょっと異なる感じです。 その点、フランツ・ロッテンシュタイナーの『ファンタジー(幻想文学館)』(創林社)は、世界の「幻想文学」を要領よくまとめたで、類書のなかでもバランスのとれた良書だと

    目で見る幻想文学  フランツ・ロッテンシュタイナー『ファンタジー(幻想文学館)』
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