理化学研究所と富士通が共同開発していたスーパーコンピューター「京(けい)」(神戸市)が29日、完成した。 9月末に本格的な運用が始まる予定で、世界最高レベルのスパコンが生み出す成果に期待が高まる。 京の計算速度は毎秒1京(1兆の1万倍)回を超え、一般企業で利用されるスパコンの約1000倍に達する。最新の世界ランキングでは2位だったが、研究開発にかかる時間が大幅に短縮され、高い精度の想定実験も可能になる。 京を運用する理研計算科学研究機構の平尾公彦機構長は「プロジェクト開始から7年目で完成を迎えた。医療や減災分野などで『京を使ってこんなことができる』という成果を早く見せたい」と抱負を語った。