おれの中の殺し屋 The Killer Inside Me 著作:ジム・トンプスン 訳:三川基好 出版:扶桑社 仲間内のくそたわけが集まった飲み会でも、趣味の囲碁の親睦会でも、親の葬式でも、まあ何でも構わないのであるが、そういった人と人が集まる場で唐突に、「いきなりこいつブン殴ったらどうなるだろうか」と思ったことはないだろうか。わたしはありますね。談笑、冗談、新春の一茶話、そういった柔らかな話題の最中に、ふと、目の前、或いは横にいる人間をブン殴りたい衝動に駆られるわけで、すわサイコパスの行動原理かっ、と思われる向きも居られようが、はは、サイコパスにはサイコパスなりのロジックがあってだね、その論理に沿ってサイコパスはワガの行動を規定しているのだよ、なんてことを昔何かの本で読んだ記憶もあるので、いきなり、唐突に、何の前触れも無く、近くの人間をブン殴りたくなるというのは、生まれつき前頭葉に