カジュアル衣料チェーンのユニクロを展開するファーストリテイリング(FR)が4日発表した10月の販売実績(既存店ベース)は、前年同月比2.5%減と、6カ月ぶりの前年割れとなった。消費者に広がる生活防衛意識の高まりを追い風に2008年8月期の連結決算で売上高、最終利益ともに過去最高を更新し、9月の売り上げも20.8%増(既存店ベース)と好調を持続していたが、10月は息切れした形。ただ、同日までに発表した高島屋、伊勢丹など大手百貨店5社の10月の売上高(速報値)は高級ブランド品などの不振で前年同月比約8〜13%も減少しており、低価格品を武器とするFRの減速はまだ軽微にとどまっている。 ◆「強気」崩さず FRの販売減は、10月の客単価が3.5%増だったものの、客数が5.8%減少したことが響いた。「10月15〜25日あたりは前年よりも気温が最大4度も高かったため、冬物の動きが悪かった」(グループ