「コミュニケーション」が変容している。過去にも当サイトにおいて人々のcommon senseの移ろいや、コミュニケーション不全について述べてきたが、もはやコミュニケーションという言葉そのものを考え直さねばならない時がきているのだ。 現代の家族関係を考えるときに「家族のコミュニケーションが減っている」は、問題点の定番として頻出するキーワードだ。教育問題では「学校と家庭、教師と生徒、生徒間のコミュニケーションのありよう」が取り上げられる。ビジネスの世界では「上司と部下、社内全般のコミュニケーション」がなかなか取りづらいということが問題視される。 では、そもそもコミュニケーションとは何なのか。 広辞苑(第5版)をひもといてみる。「社会生活を営む人間の間に行われる知覚・感情・思考の伝達」とある。 とすれば、コミュニケーションの本質は「伝達」であると解釈できる。 では、「伝達」とは何か。「命令・連絡