大学の卒業アルバムの購入者の減少が、目立っている。学生たちの価値観の変化やデジタルカメラの普及などさまざまな要因が指摘される中、制作・販売側は学生からの投稿写真のページを増やしたり、保護者にアルバムを売り込むなど「卒アル」の人気回復に知恵を絞っている。 【写真グラフ】卒業:笑顔、涙 緊張……巣立ちの風景さまざま 大学の卒業アルバムは、1冊1万数千〜2万円が相場。生協や学生の編集委員会、写真スタジオなどが制作・販売しており、「時間がたつうちに魅力が増す貴重品」とアピールする。しかし、名城大の制作業者は「十数年前は約1200部あったが、数年前から800部以下まで落ち込んだ」、名古屋大生協は「ゆるやかな減少が続き、現在は4年生の半数程度の1300部ほど」という。 任意の顔写真撮影をしない学生も増加。ある制作業者は「自分と友達以外には無関心の学生が増え、アルバム離れが加速している」と嘆く。