バブル期に退職金を株に注ぎ込んで大半を失ったという人をたくさん見た。当時は誰もが強気になっていて、株価は上がって当たり前と思い込んでいた。 しかし本来、株や為替はプロでも当てられない。だからこそ、運用では相場観が不要な時間分散投資を勧めている。期間もじっくり10年かけてほしい。その間余った資金は、預金ではなくインフレに備えて物価連動国債に換えておきたい。従来は投信を通じて買うしかなかったが、2015年1月から個人向けの販売が解禁され、使い勝手が良くなった。 運用に回せるお金が1000万円以下なら、夫婦で毎年使い続けるNISA口座の上限に収まる。プラザ合意やバブル崩壊などを知る世代は、外貨や株に対してアレルギーがあるかも知れないが、少子高齢化で懸念される経常収支赤字やインフレに対しては、これらは心強いリスクヘッジの手段である。 株式の資産はETFで持つと良い。個別株だと分散投資が難しいし、投