看護専門学校で入れ墨を理由に休学処分になったのは不当だとして、東京都内に住む20代の女性が学校を運営する医療法人に約540万円の損害賠償を求め、東京地裁に提訴した。7日に第1回口頭弁論があり、医療法人側は争う姿勢を示した。 訴状によると、女性はシングルマザーで、職業訓練の給付金制度を利用し、昨年4月に同校に入学。体を拭く演習などで服を脱ぐ必要があるため、背中などに入れ墨があることを教員に告げたところ、6月下旬から1年間の休学処分とされた。処分の通知には、入れ墨を消せば、復学を認めると書かれていたという。 女性側は、「入れ墨を消すには200万円かかり、子育てをしながら費用を捻出するのは極めて困難。事実上の退学処分だ」と主張。入学資格に「入れ墨がないこと」との規定はなく処分は不当だと訴えた。 提訴について、専門学校は「コメントできない」としている。