環境省は来年度、再生可能エネルギーで暖めた岩石の熱を使って電力を生み出す「岩石発電」の実用化に向けた検証事業に乗り出す。関連経費として約5千万円を来年度予算の概算要求に盛り込んだ。発電に使う熱を低コストで大量に蓄えられるのが特徴で、天候に左右されやすい再エネ発電の弱点を補える可能性があるとみている。 岩石発電は、太陽光や風力によって生み出した電力で密閉空間に置いた多くの砕石を数百度に熱し、高温で保存。発電の際は、ためておいた熱をボイラーに送り、水を蒸発させてタービンを回す。発電効率が悪く、施設を置く広い場所が必要となるが、蓄電池に比べ安く済む利点がある。