支払い能力があるのに高校の授業料を納めない悪質滞納者の増加が、茨城県内で問題になっている。県教委は先月、年度内にも簡易裁判所に支払い督促を申し立てることを決定。異議申し立てがなければ、給与差し押さえなど強制執行が可能になる。県教委は「やりたくてやる措置ではない」と話すが、悪質事例の放置が新たな滞納を招きかねないという危機感がある。実際、悪質滞納者のあきれた言動を聞くと、この異例の措置もやむえないと思えてくる。(中村昌史) 「やるならやってみろ」「なぜ私が子供の授業料を支払うのか」 県教委によると、督促に対してこうした言葉で応じ、支払いを拒む悪質なケースがあるという。また、督促の家庭訪問に居留守を決め込む“確信犯”もおり、意識低下が目立つという。 もちろん、家計をやりくりして授業料を分割納入する保護者や、自らのアルバイトで納める生徒もいる。その一方で、携帯電話の料金は払うのに授業料を納めない