ひ、引き受けなければよかった…。インタビュー中、幾度となく頭を巡ったこの後悔。もちろんインタビューは刺激的で、上野先生の発言に救われたような気持ちになったこともあった。しかし、同時にかなりのもやもやを新たに抱いてしまったのも事実である。それは、上野先生の様々な発言と、その言い方に起因する。 「私は結婚してるフェミニストは好きじゃないね」「女に性欲があるって認められなくて、何が現代のフェミニズムだよ」 なるほど。2時間にもわたるインタビューを通して、上野先生の中には理想のフェミニスト像があるのが垣間見えた。それは、性に主体的で、オープンに話し、かつ結婚をしていないフェミニストである。まるでそうでない女性は皆社会に抑圧されている、とでも言いたげのように感じた。声音がとにかく批判的な色を帯びているように感じて、わたしはあの場にいるのがとても苦しかった。 「フェミニストを名乗る資格ない」と宣告され