じわじわきている。ゾンビ・ブームが。例によって本国アメリカでの余波を受けてのことだが、なにがなし今日のわが国の不安な世情とあいまって、確実に拡散・浸透しつつあるようだ。といっても、まだゾンビものの翻訳は数えるほどしかない。だから今回は紹介が激しく切望される未訳作品について述べることにしよう。 そのまえにとりあえず、日本語で読める良質のゾンビ小説を五点あげておく(モーレツに基本的なセレクトだが)。 マックス・ブルックス『World War Z』(文藝春秋) セス・グレアム=スミス『高慢と偏見とゾンビ』(二見文庫) S・G・ブラウン『ぼくのゾンビ・ライフ』(太田出版) スキップ&スペクター編『死霊の宴』(創元推理文庫) スティーヴン・キング『セル』(新潮文庫) 次点として、デイヴィッド・ムーディ『憎鬼』(RHブックス・プラス)。まあ、これは自己宣伝。 さて、ここからが本番。 Day By Da