筆者のクライアントであるBobは最近、長年勤めてきた会社を辞めるという決断を下した。昇進を重ね、副社長という地位にまで上り詰めていた彼は、傍から見ると順風満帆の会社人生を送っているように見えた。しかし、Bob自身は精神的な犠牲が大き過ぎると感じていたのだった。このため彼は、精神をすり減らした挙げ句、「本当の自分」でなくなってしまう前に会社を辞めることにしたというわけだ。 彼は勇気ある決断を下したと言える。 2011年の転職市場は、IT幹部にとってさえも売り手市場とは言えない状況になっている。そのような状況のなか、Bobが転職先を決める前に会社を辞めるという決断を下したことは、筆者の目にも「エキサイティング」なものに映った。彼は自らの力を信じ、次の会社においてより良い環境でより優れた仕事をするという前向きな姿勢を持っていたのである。このような姿勢は、今後しばらくの間、とても重要なものとなるだ