大騒動となった銀座・泰明小学校の「アルマーニ標準服」導入。議論のポイントは「公立小学校とは何か」「公立小学校で貧富格差を助長するようなことがあってよいのか」というところだったはずだが、むやみな校長叩きや、保護者批判にまで及ぶ向きもあった。 ジャーナリストのなかのかおりさんが、自身の経験を踏まえてアルマーニ問題から見えてくる「ブランディング」の実情を分析する。 噂に絶句した日 東京都中央区銀座の泰明小が「アルマーニ標準服」を導入するという報道を受け、区の教育員会に批判が相次いだ。泰明小は区内の学区外からも入れる「特認校」として人気。「公立小で高額なブランド服はおかしい」と批判がある一方、「泰明小の保護者は教育熱心で、裕福な家庭が多いのだから」との声も聞く。 このように特別さを求める親や学校を、私は責められない。新聞社を辞めてフリーで仕事する中で、特色を打ち出す「ブランディング」がいかに大切か